“素寒貧”の読み方と例文
読み方割合
すかんぴん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
極言すれば、彼等の窮極の目的は、会社の運命がどうなろうと、搾取者さくしゅしゃ宮崎常右衛門を、彼等同然の一素寒貧すかんぴんに引落すことであった。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しかしその効能はおそろしいもので、素寒貧すかんぴんの書生は十年ならずして谷文晁たにぶんちょう写山楼しゃざんろうもよろしくという邸宅の主人になりました。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
貧乏のうちは、持って生まれた感情の高潔さというものを保っておられるが、素寒貧すかんぴんとなると、誰だってそうはいきませんて。