“烏”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
からす94.7%
がらす3.2%
1.1%
いづ0.5%
コルポオ0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さむれば昨宵ゆうべ明放あけはなした窓をかすめて飛ぶからす、憎や彼奴あれめが鳴いたのかと腹立はらだたしさに振向く途端
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なかちょう遊客うかれおにらみつけられるからすも昔は海辺うみばた四五町の漁師町でわずかに活計くらしを立てていた。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
縁にはからすふんが白く見えて、鰐口わにぐちのほつれた紅白のひものもう色がさめたのにぶらりと長くさがったのがなんとなくうらがなしい。
日光小品 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ふと山王台の森にからすの群れ集まるのを見て、しばら彼処かしこのベンチにって静かに工夫しようと日吉橋ひよしばしを渡った。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「へッ、へッ、どうも今日はまんがよかったよ、あか結綿ゆいわたで足を縛ったからすなんてものは、滅多に見られる代物しろものじゃねえ」
赤穂浪人がどう立ち廻ろうと、主人の側近を、この三がらすで囲んでいる以上は、指も触れさせる事ではないと、暗黙のうちに誓いを固め合っていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜明よあがらすの声と暁の風とで、ふと気がついた机竜之助は、自分の身が、とある小川の流れに近く、篠藪ささやぶの中に横たわっていることを知った。
八「風吹かざふがらすびんつくで女の子に可愛がらりょうとアおしつええや、この沢庵たくあん野郎」
いわゆる、徳川時代の名物、伊賀者いがもの元祖がんそは、この菊池半助きくちはんすけと、柘植半之丞つげはんのじょう服部小源太はっとりこげんたの三がらす
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「かわいいかわいいと啼くがらすそろ
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
名称は、名づけて金丸と申します。私の不断の研究の結果に依つて製法を見出しました。即ち、巴豆の細末と大黄の一両宛に鍋臍灰を混じて、是を白馬の尿と、さうして、未だ地上の何物にも触れぬ前の天の雨水を層雲の彼方で受けた無根水とをもつて練り固めるので御坐います。
毒気 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
いえ/\、その処方なるものが非常に難しいので、一粒はよく不治の難病を治し二粒は以て悪鬼を殺し三粒は即ち天の雲を掌に呼んで飛雲に駆ることが出来得るところの名薬には相違御座いませんが、材料を得るのにちよつと骨が折れるのです、実は金丸と称するもので御座いまして、巴豆の細末と大黄の一両宛に鍋臍カサイ灰を混じて、是を白馬の尿いばりと、さうして、未だ地上の何物にも触れぬ天の雨水を層雲の上で受けた無根水とで練り固めるので御座います。
闘戦勝仏 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
但だ克伐こくばつ怨欲えんよく雲霧うんむ四塞しそくせば、此のれいいづくに在る。
幾たびかの危難ののち、ようやく『コルポオ』の岩地がらばにたどり着き、その頂きに登ったところで、アルプスの山々は薄い朝霧の中で明け始めた。
三人は『コルポオ』の頂きで手の込んだ朝食をすませ、山稜に沿って南へ『烏の嘴ベック・ア・コルポオ』までくだり、タッコンナの氷河を渡って、いよいよそこからグラン・ミューレの大難場、氷の絶壁へととりかかる。