“永”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
なが75.2%
とこし7.5%
なげ5.3%
とこ2.3%
とこしえ2.3%
ながら2.3%
とこしな1.5%
1.5%
なご1.5%
ながく0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二十餘年の御恩の程は申すもおろかなれども、何れのがれ得ぬ因果の道と御諦おんあきらめありて、なが御暇おんいとまを給はらんこと
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
こよみのうえでは九月といっても、ながい休みのあとだけに暑さは暑さ以上にこたえ、女先生の小さなからだは少しやせて、顔色もよくなかった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
平川は後に藩士がことごとく津軽にうつるに及んで、独りながいとまを願って、深川ふかがわ米店こめみせを開いた人である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「神流れ今入る我はとこしえの命の水と流れゆくなり。」今まで生命の流れのそとにいたものが飛びこんだ、限りなき命の流れのなかに今私は飛びこんだ。
生活と一枚の宗教 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
妹にしろ妻にしろ、自分を世間に出しては取り柄のない人間と見做みなして、さう見做した上で、身内のよしみで、とこしへの愛情を寄せて呉れることを望んでゐた。
仮面 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
巴紋ともえもんの旗は高くひるがえらず、春は来るとも李華はとこしえにそのつぼみを封じるようである。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
奴はなげえこと己をこき使いやがったよ、畜生! 己ぁあの船室ケビンへ入りてえんだ、そうさ。奴らの漬物ピックルだの葡萄酒だの何だのがほしいんだ。
「ふん、こんなことはなげえこっちゃねえんだ。」と彼は罵り言葉と共に言うのだった。
「なあに、お前様、どうせ日はなげえでがす。はあ、お静かにござらっせえまし。」
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
烏はいさおを謳歌してカアカアと鳴く、ただ願わくば田吾作と八公が身の不運を嘆き命惜しの怨みを呑んで浮世を去った事をとこしえに烏には知らさないでいたい。
霊的本能主義 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
盛大なりし葬式(ユニオン神学校に於ける)は、彼女と予とをとこしえに結ばん為めの結婚の式なりき。多く言わず、唯察し玉え。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
とこしへの臥床へ——。
このゆえに私は、きたるべき平和会議の席上に、心より彼を歓迎すると同時に、戦後の経営においても、英国多数の貧民のため、彼の生命のとこしえに長からん事を祈る。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
十年の後われ遠国えんごくより帰来してたまたま知人をここに訪ふや当時の部屋々々空しく存して当時の人なく当時の妙技当時の芸風また地を払つてなし正に国亡びて山河さんがとこしえにあるの嘆あらしめき。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
夜になると、北の海の上はとこしえに物凄うございました。
赤い蝋燭と人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
医師の免状も取って、ぎょうも開き、年頃の娘を持つくらいの年になってから、重症にかかって、ながらく病床に呻吟しんぎんした。
取り交ぜて (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
鳥羽 いゝな、その言葉は。しかし、滅多に使ふのはよし給へよ。ぢや皆さん、ながらく御厄介になりました。いや/\、どうかそのまゝ。(誰も送つて出ようともしない。詩人は玄関の方に去る)
世帯休業 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「もし、わしの実験が失敗して、おまえが、そのまま生き還ることがなかったら、わしも、責任を負うて、この甲板で、おまえのあとを追って死ぬ。わし一人が、おめおめと生きながらえはせぬぞ。わしに見込まれて、不幸だとあきらめてくれ」
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
もし知を有たずば神を信じ得ないなら、多くの衆生はとこしなえの迷路に彷徨さまようであろう。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
否、真に工藝品に愛を覚えないなら、真理はとこしなえにその人に向って封じられるであろう。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
机上の花瓶かへいとこしなへにまた花なし。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
…………此処こごあがくて
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「ほんにが生きしたごとある!」
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
わたくしはこちらで修行場しゅぎょうばが三ほどかわりました。最初さいしょ岩屋いわや修行場しゅぎょうば、そこはなかなかなごうございました。
或人(同)曰く、漢土においても詩と歌とは確然定義を異にし、詩は志を述べ歌は言をなごうしといへるなり。
人々に答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
如斯かくのごとく心得なば夫婦の中自らやわらぎ、行末ながくつれ添て家の内穏かなるべし。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)