“とこしな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
87.5%
12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まあ、この小舎は、ちょうどこの沙原を通る旅人の命を取るためにとこしなえに解らない謎となって、この沙漠に建てられた小舎だということを知らない。
日没の幻影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
よろしくこのにとどまってこの家運を守り給えばとこしなえに龍王ルーけ給うべき幸福は尽きることはございますまい
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
いつも痒いところに手が届きけり。されば八重去つてよりわれまた肴饌こうせんのことを云々うんぬんせず。机上の花瓶かへいとこしなへにまた花なし。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
救いはくまなく渡るであろうか。衆生の済度さいどはどうして果されるであろうか。もし知を有たずば神を信じ得ないなら、多くの衆生はとこしなえの迷路に彷徨さまようであろう。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
否、真に工藝品に愛を覚えないなら、真理はとこしなえにその人に向って封じられるであろう。愛こそ真理の扉を開く鍵だからである。愛は知よりも多くを知るからである。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
さながら今の陶工が描きたいとねがう絵であると誰も云うであろう。正しき美には過去と現在とがないのである。とこしなえな今のみが残る。過ぎ去る今はない。美は時代を超える。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)