“おさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オサ
語句割合
抑24.0%
圧21.8%
押9.2%
納6.3%
収4.5%
長4.1%
蔵4.0%
制3.1%
壓3.1%
治3.0%
稚2.2%
筬2.2%
幼2.0%
修1.9%
梭1.5%
斂1.3%
脩0.5%
攻0.4%
捕0.4%
理0.4%
為0.2%
按0.2%
推0.2%
收0.2%
歛0.2%
藏0.2%
酬0.2%
鎮0.2%
韞0.2%
摂0.1%
村長0.1%
保正0.1%
埋0.1%
導0.1%
少々治0.1%
征0.1%
御下0.1%
御探0.1%
戢0.1%
抑圧0.1%
捺0.1%
擦0.1%
竣0.1%
箴0.1%
終0.1%
訳語0.1%
譯語0.1%
酋長0.1%
靨0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
残る一人がちょっと狼狽(ろうばい)したところを、飛びかかって、肩を抑(おさ)えて二三度こづき廻したら、あっけに取られて、眼をぱちぱちさせた。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ここの圧(おさ)えは、越後にとっても絶対的なものであると等しく、甲斐の武田家にとっても、最大価値をもって見られているものだった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
土神は俄に両手で耳を押(おさ)えて一目散に北の方へ走りました。だまっていたら自分が何をするかわからないのが恐(おそ)ろしくなったのです。
土神ときつね (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
これが豆腐(とうふ)なら資本(もとで)入(い)らずじゃ、それともこのまま熨斗(のし)を附けて、鎮守様(ちんじゅさま)へ納(おさ)めさっしゃるかと、馬士(まご)は掌(てのひら)で吸殻(すいがら)をころころ遣(や)る。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
三人(にん)は、がっかりして、おのおのの持(も)っているかぎを三つとも博物館(はくぶつかん)に収(おさ)めて、いずこへとなく、思(おも)い思(おも)いに去(さ)ってゆきました。
三つのかぎ (新字新仮名) / 小川未明(著)
定基は図らずも三河の赤坂の長(おさ)の許の力寿という美しい女に出会った。長というのは駅(うまや)の長で、駅館を主(つかさ)どるものが即ち長である。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
もとよりその論者中には、多年の苦学勉強をもって、内に知識を蔵(おさ)め、広く世上の形勢を察して、大いに奮発する者なきに非ず。
経世の学、また講究すべし (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかし、彼等は内心の憤りを制(おさ)えて、なおどこまでも平穏にしていた。重立った者の号令に従って集散ともに静かに行われた。
渡良瀬川 (新字新仮名) / 大鹿卓(著)
始終私の心を壓(おさ)へつけてゐた不吉な塊がそれを握つた瞬間からいくらか弛(ゆる)んで來たと見えて、私は街の上で非常に幸福であつた。
檸檬 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)
「人格者だ。十年も動かない校長は滅多にない。よく治(おさ)まっているんだ。そんな筈じゃないんだが、奴その後修養したのかも知れない」
首切り問答 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
精神のみを以て事業を為し遂げ得べしと一づ(ママ)に思いし稚(おさ)な心の憐れさよ、某大事業家を見よ、彼は学校を起すにあたって広く世の賛成を仰ぎ
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
機(はた)を織る筬(おさ)の音が、この乱世に太平の響きをさせる。知らず知らず綾小路(あやこうじ)を廻って見れば、田圃の中には島原の灯(ひ)が靄(もや)を赤く焼いている。
幼(おさ)ない頃の恋愛は、まだ根が小さく青いので、心残りな、食べかけの皿をとってゆかれたような切ない恋愛の記憶を残すものだ。
恋愛の微醺 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
小学校四年生しか修(おさ)めていない子どもには手紙をかくすべもわからなかったのだろうか。それとも本人の手に渡ったかどうかもあやしい……。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
それと同時に、織り手は梭(おさ)の横糸を、左から右、右から左と、半分づつの経糸二つの間を通す。それで織物が出来上るのだ。
口上はいよいよ狼狽して、為(せ)ん方を知らざりき。見物は呆(あき)れ果てて息を斂(おさ)め、満場斉(ひと)しく頭(こうべ)を回(めぐ)らして太夫の挙動(ふるまい)を打ち瞶(まも)れり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
顖顱(しんろ)科ノ名医ナリ。天民幼ヨリ唯詩ヲ好ミ医術ヲ脩(おさ)メズ。父没シテ業ヲ改メ詩人トナリ、名海内ニ振ヒ公侯縉紳(しんしん)ノ間ニ優遇セラル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
保は師範学校の授くる所の学術が、自己の攻(おさ)めんと欲する所のものと相反しているのを見て、窃(ひそか)に退学を企てていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「これ、慌(あわ)てんでもよい。博奕場(ばくちば)などを捕(おさ)えに来たのではない。駕を一挺、大急ぎで仕立てい」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母猴は子を乳せんとてちょっと立ち止まり、また時を浪費せじと食事しつつ毛を理(おさ)める。
すなわち自ら誓いて曰く、我もし脱るるを得て、この厄難を免るれば、まさに沙門に詣(いた)って出家の法を受くべしと。既に出て山に入り、一仏塔に至り、欲愛を捨離し、出家して道を為(おさ)む。
行列のことごとく寺を離るゝとき、群衆はその後に跟(つ)いて動きはじめき。我等もこの間にありしが、母上はしかと我肩を按(おさ)へて、人に押し隔てられじとし給へり。我等は人に揉まれつゝ歩を移せり。
今(いま)は都下(とか)で最(もつと)も有力(いうりよく)なる某(なにがし)新聞(しんぶん)の經濟部主任記者(けいざいぶしゆにんきしや)たり、次(つぎ)の總選擧(そうせんきよ)には某黨(ぼうたう)より推(おさ)れて議員候補者(ぎゐんこうほしや)たるべき人物(じんぶつ)、兒玉進五(こだましんご)とて小介川文學士(こすけがはぶんがくし)は既(すで)に人々(ひと/″\)に紹介(せうかい)したのである。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
四邊(あたり)は廻(め)ぐらす花園(はなぞの)に秋(あき)は鳴(な)かん虫(むし)のいろ/\、天然(てんねん)の籠中(ろうちう)に收(おさ)めて月(つき)に聞(き)く夜(よ)の心(こゝろ)きゝたし、扨(さて)もみの虫(むし)の父(ちゝ)はと問(と)へば、月毎(つきごと)の十二日(ち)に供(そな)ゆる茶湯(ちやとう)の主(ぬし)が夫(それ)、母(はゝ)も同(おな)じく佛檀(ぶつだん)の上(うへ)にとかや
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかしこれは一の感情が力強く浮き出せば、他の感情が暫く影を歛(おさ)めるのであった。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
天之を生みて、天之を死(ころ)す、一に天に聽(まか)さんのみ、吾れ何ぞ畏れん。吾が性は即ち天なり、躯殼(くかく)は則ち天を藏(おさ)むるの室なり。精氣(せいき)の物と爲るや、天此の室に寓(ぐう)す。遊魂(いうこん)の變(へん)を爲すや、天此の室を離(はな)る。
なしければ清兵衞は弟に向ひ長兵衞是は我等が女房なり以後心安(こゝろやす)く頼む又遇々(たま/\)來りしに兄嫁(あによめ)などと思ひ遠慮(ゑんりよ)しては面白(おもしろ)からず平(ひら)に心安くなし呉よ若(もし)供(とも)の衆(しゆ)遠慮(ゑんりよ)があつては惡(わる)い心安く御頼(おたの)み申と兄弟中の水入(みづい)らず献(さし)つ酬(おさ)へつ良(やゝ)暫(しば)し酒宴(しゆえん)にこそは及びけれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
三「聊(いさゝ)か待ち給え、急(せ)いては事を為損(しそん)ずるから、宜しく精神(たましい)を臍下丹田(さいかたんでん)に納めて以て、即ち貴方ようく脳膸を鎮(おさ)めずんばあるべからず、怒然(どぜん)として心を静め給え」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「ここに美玉あり。匱(ひつ)に韞(おさ)めて蔵(かく)さんか。善賈(ぜんか)を求めて沽(う)らんか。」と子貢が言った時、孔子は即座(そくざ)に、「これを沽らん哉(かな)。これを沽らん哉。我は賈(あたい)を待つものなり。」
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
すなわち眼に見、耳に聞き、鼻に嗅(か)ぎ、舌に味わい、身に触れることのできる一切の客観の世界は、ことごとくこの「色」の中に摂(おさ)まるのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
「摂」とは摂受(しょうじゅ)の意味で、つまり和光同塵(どうじん)、光を和(やわ)らげて塵(ちり)に同ずること、すなわち一切の人たちを摂(おさ)めとって、菩薩の大道に入らしめる、善巧(たくみ)な四つの方便(てだて)が四摂法です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
「酒甕(さかがめ)に酒をたんと貯めてあるのは、村長(おさ)の家しかねえが」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「村長(おさ)の家はあれだ」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
太郎は眉(まゆ)を顰(ひそ)めて、「この国の守(かみ)の下司に、県の何某と云う人を聞かず、我家保正(おさ)なればさる人の亡くなり給いしを聞えぬ事あらじを」と云って彼(か)の太刀を精(くわ)しく見て驚いた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
船頭は急病人の看護者の如く、暫く其の側を離れざりしが、『また幾らも来ますから……』とて、静に坐に直り、綸を埋(おさ)めて、更め投下しぬ。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
(五) 子曰く、千乗の国を導(おさ)(治)むるには、事を敬(つつし)んで信(まこと)あり、用を節して人を愛し、民を使うに時をもってせよ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
「なに、今ちょっと隠袋(ポッケット)から出したんだ」と云いながら中野君は、すぐ手袋をかくしの裏(うち)に収めた。高柳君の癇癪(かんしゃく)はこれで少々治(おさ)まったようである。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
因州(いんしゅう)、薩州(さっしゅう)の兵三千、大砲二十門を引いて、東山道軍と称し、木曾路から諏訪へ這入り、甲府を襲い、甲府城代佐藤駿河守殿を征(おさ)め、甲府城を乗取ろうとしているのじゃ。
甲州鎮撫隊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そこで津田青楓(つだせいふう)さんに御相談申し上げるが、技巧は兎(と)も角(かく)も、気品(きひん)の点へ行(ゆ)くと、先生の画の中には、あなたが頭を御下(おさ)げになつても、恥しくないものがありやしませんか。
俳画展覧会を観て (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「御嬢様! どんなに御探(おさ)がし申したか知れませんよ」と忽如(こつぢよ)として現はれたるは乳母の老女なり「奥様が梅子は何処(どこ)へ行つたかつて、御疳癪(おかんしやく)で御座います」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
要するにつねに大兵を擁すればややもすればこれを弄(ろう)せんとするの念を起こし、乱を戢(おさ)むるゆえんのものをもってかえって乱を開きしこと、古今その例に乏しからず。あに嘆ぜざるべけんや。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
抑圧(おさ)えあへぬ抱擁(はうえう)の笑(わら)ひ声(ごゑ)きこえしか——葱畑(ねぎばたけ)すでに青(あを)し。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
校長は薄髯(うすひげ)のある、色の黒い、目の大きな狸(たぬき)のような男である。やにもったいぶっていた。まあ精出して勉強してくれと云って、恭(うやうや)しく大きな印の捺(おさ)った、辞令を渡(わた)した。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
高祖保よ 擦(おさ)へよ 揚るべからず 訾(はか)つて 謫(しか)るべからず矣……
雪 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
ことし四月某日、土木、功を竣(おさ)め、新たに舎の規律勧戒を立てり。
慶応義塾の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あの杼(ひ)の音箴(おさ)打つ音にも驚くのだよ。
須賀爺 (新字新仮名) / 根岸正吉(著)
私はこの雪の山を見終(おさ)めにして、もう山の湖に別れなければならない。楢の落ち葉は、アルプの雪とともに、ながく夢に通うことであろう。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
南島人が始めて大和の朝廷に来貢した時分訳語(おさ)を設けて相互の意を通じたということが国史に見えているから、分離後六、七百年も経(た)ったために
土塊石片録 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
其の姓(かばね)を見ても、譯語(おさ)と謂ひ史(ふびと)と謂ひ文首と謂ひ船首と謂ふ種類は、皆此の海外交通に關係して船の運上に關する文書などを司り、貨物を檢査して居つたので
聖徳太子 (旧字旧仮名) / 内藤湖南(著)
吉野上市(かみいち)の井光(いひかり)とか、磐排分(いわおしわけ)の子などという土人の酋長(おさ)が、お従いしたものでございまするし、壬申(じんしん)の乱のみぎりには、吉野を出られました大海人(おおあま)の皇子(みこ)、天武の帝でございまするが
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それに続いて靨(おさ)え付けるようにブツブツ呟(つぶや)いているらしい老人の声が判然(はっきり)と私の耳を打ってきた。
逗子物語 (新字新仮名) / 橘外男(著)