“御下”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おくだ25.0%
おんくだ12.5%
おお12.5%
おおり12.5%
おさ12.5%
おさが12.5%
おしも12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長良ながらの五輪塔から右へ御下おくだりなさると、六丁ほどの近道になります。みちはわるいが、御若い方にはそのほうがよろしかろ。——これは多分に御茶代を——気をつけて御越しなされ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御相談ごさうだんあり何れもたしかなる證據しようこと有上は大切たいせつの儀なり宜しく上聞に達し御覺悟おんかくご有せらるゝ事成ばいそぎ當地へ御下おんくだり申し其上何樣いかやうとも思召にまかせ然るべしと評議ひやうぎ一決しけるが此儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おう。」と、涼しく答えますと、御装束の姿もあたりを払って、悠然と御庭へ御下おおりになりましたのは、別人でもない堀川の若殿様でございます。(未完)
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「あんたも名古屋へ御下おおりで……」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そこで津田青楓つだせいふうさんに御相談申し上げるが、技巧はかくも、気品きひんの点へくと、先生の画の中には、あなたが頭を御下おさげになつても、恥しくないものがありやしませんか。
俳画展覧会を観て (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「最早お前さんも子供では無いから、三度々々御茶受おちゃうけは出しませんよ」なぞと言いながらも、矢張やっぱり子供の時分と同じように水天宮の御供おそなえ御下おさがりだの塩煎餅しおせんべいだのを分けてくれた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それは例のコロリがだん/\に本郷小石川の方へも拡がってまいりましたので、今日で申せば転地というような訳で、御下おしも屋敷の方へお逃げになったのでございます。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)