御下おくだ)” の例文
長良ながらの五輪塔から右へ御下おくだりなさると、六丁ほどの近道になります。みちはわるいが、御若い方にはそのほうがよろしかろ。——これは多分に御茶代を——気をつけて御越しなされ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
当時、御札の降りきたりたる家にては、神の御下おくだりになりたるものと思い、この上なきめでたきことに考え、毎日その祝いに来たる人々へ、だれかれの別なく、酒を出して饗応することが流行した。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)