“薄髯”の読み方と例文
読み方割合
うすひげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
声を懸けると三人が三人、三体の羅漢らかんのように、御者台の上と下に仏頂面を並べたのが、じろりと見て、中にも薄髯うすひげのある一体が
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
校長は薄髯うすひげのある、色の黒い、目の大きなたぬきのような男である。やにもったいぶっていた。まあ精出して勉強してくれと云って、うやうやしく大きな印のおさった、辞令をわたした。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
薄髯うすひげを生やした、少し無精らしい角顔の背の低い男——いつでも眠そうで、無口ですが、そのくせ仕事には至って忠実で、障子も張れば、水も汲むといった肌合の人間です。