おさ)” の例文
あの野郎をおさめえて置き、おめえさまたちの怨みのれるようにしますべえから、ゆっくり宅に居て下せえまし
「これ、あわてんでもよい。博奕場ばくちばなどをおさえに来たのではない。駕を一挺、大急ぎで仕立てい」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
舁「えゝ御新造さま、旦那様は泥坊をおさえると云ってあとに残っておいでなさいます、駕籠は二居の宿しゅくまでって置けと仰しゃいましたぜ、さア棒組、急げ/\、少し雪がやって来たようだぜ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と受けましたがひどい奴で、中指と無名指くすりゆびの間をすっと貫かれたが、其の掌で槍の柄を捕まえて、ぐッと全身の力で引きました。前次公はよろめいて前へ膝を突く処を、權六が血だらけの手でおさえ付け
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)