“引捕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひっとら35.3%
ひつとら23.5%
ひきとら11.8%
ひっつか11.8%
ひっつかま5.9%
ひつとらへ5.9%
ひッとら5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのときこそ引捕ひっとらえてくれるぞと、私は深く心に期するところがあった。そしてそれからは毎日のようにH街に出ばって眼を光らせた。
大脳手術 (新字新仮名) / 海野十三(著)
犬達を押しのけて、真黒まつくろな着物の男を引捕ひつとらへました。調べてみると懐に一杯お金をつめこんでゐます。泥坊どろばうなんです。
犬の八公 (新字旧仮名) / 豊島与志雄(著)
考へ所持の金子を盜み取んとするにより引捕ひきとらへて金子は取り返し以來心を改めよとてよく/\異見いけん差加さしくはへ候節宿屋の者共馳來はせきたりてかれ片小鬢かたこびんの毛を拔取ぬきとり入墨いれずみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ソレカラ一月ひとつき二月ふたつき三月みつき経って、此方こっちもチャント塾の勝手を心得て、人の名も知れば顔も知ると云うことになって当り前に勉強して居る。一日あるひその今の男を引捕ひっつかまえた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
翌朝よくちょうかえって平気で居るから、此方こっちも平気で、私がはさみを持ていってひょいと引捕ひっつかまえた所が、手塚が驚いて
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
知ざるは人間にんげんにあらずといふ儘に引捕ひつとらへければ三吉は大に驚き逃出にげいださんとする所を肥前の小猿飛懸とびかゝりて拔打ぬきうちに右の腕を打落すに雲切仁左衞門は大脇差おほわきざし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
逃げるのを追懸おッかけて、引捕ひッとらえ、手もなくうなじぶちつかんで、いつか継父がくびり殺した死骸しがいの紫色の頬が附着くッついていた処だといって今でも人は寄附かない、ロハ台の際まで引摺ひきずって来ると
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)