引捕ひきとら)” の例文
考へ所持の金子を盜み取んとするにより引捕ひきとらへて金子は取り返し以來心を改めよとてよく/\異見いけん差加さしくはへ候節宿屋の者共馳來はせきたりてかれ片小鬢かたこびんの毛を拔取ぬきとり入墨いれずみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引捕ひきとらえて、れが罪人でございとえば、如何いかに優しい大目おおめな政府でもただ見ては居られない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
引捕ひきとらへ大事の御預り者いづれへ行るゝやととがむるにお政は南無三と思ひ無言にてそで振拂ふりはら駈出かけいだすをコレ/\やけてはぬぞ此騷このさわぎを幸ひににげやうとてにがしはせじと又引止るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
取んとしたる騙子ごまのはひなり其時彼奴きやつ引捕ひきとらへしに宿屋の者ども寄集り片小鬢かたこびんの毛を引拔て入墨いれずみをなしたるなり因て某し彼奴をいましめ以後惡心出しなら其の入墨を水鏡みづかゞみうつし見て心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)