“忽如”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こつじょ33.3%
こつじよ33.3%
こつぢよ16.7%
たちまち16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大きな天と地との間に一人の母と一人の子とがその刹那せつな忽如こつじょとして現われ出たのだ。
小さき者へ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
今まお熊さへ出で行くと見るより、ただちに立つて後を追はんとするを、松島、忽如こつじよ猿臂えんぴを伸ばしてたもととらへつ、「梅子さん」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「御嬢様! どんなに御探おさがし申したか知れませんよ」と忽如こつぢよとして現はれたるは乳母の老女なり「奥様が梅子は何処どこへ行つたかつて、御疳癪おかんしやくで御座います」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
吾妻はばし川地のおもてながめ居りしが、忽如たちまちあをりて声ひそめつ「——ぢや、又た肺病の黴菌ばいきんでもまさうといふんですか——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)