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忽如
読み方 | 割合 |
こつじょ | 33.3% |
こつじよ | 33.3% |
こつぢよ | 16.7% |
たちまち | 16.7% |
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大きな天と地との間に一人の母と一人の子とがその
刹那に
忽如として現われ出たのだ。
今まお熊さへ出で行くと見るより、
直に立つて後を追はんとするを、松島、
忽如猿臂を伸ばして
袂を
捉へつ、「梅子さん」
「御嬢様! どんなに
御探がし申したか知れませんよ」と
忽如として現はれたるは乳母の老女なり「奥様が梅子は
何処へ行つたかつて、
御疳癪で御座います」
吾妻は
暫ばし川地の
面ながめ居りしが、
忽如、
蒼く
化りて声ひそめつ「——ぢや、又た肺病の
黴菌でも
呑まさうと
云んですか——」