とこ)” の例文
盛大なりし葬式(ユニオン神学校に於ける)は、彼女と予とをとこしえに結ばん為めの結婚の式なりき。多く言わず、唯察し玉え。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
幾重とも知れない渦を巻いて、山はとこしえに脚下に眠り、氷の上にはったと投げた、四個の陰影は、寂として動かない。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
烏はいさおを謳歌してカアカアと鳴く、ただ願わくば田吾作と八公が身の不運を嘆き命惜しの怨みを呑んで浮世を去った事をとこしえに烏には知らさないでいたい。
霊的本能主義 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
とこしへの臥床へ——。