“怖気”のいろいろな読み方と例文
旧字:怖氣
読み方(ふりがな)割合
おじけ69.7%
おぞけ17.1%
おぢけ6.6%
こわげ3.9%
おぞげ1.3%
をぢけ1.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
キャラコさんは、すこし怖気おじけがついてきた。自分が、いま、やりかけていることは、途方もなく突飛とっぴなことのように思われだして来た。
そこで綱右衛門は、すっかり怖気おじけをふるって、昭和十一年三月、菩提寺の浅草玉姫町の永伝寺へ奉納して、永久に同寺に封じこめる事にした。
お化の面 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「まさか許されまいと思っていたのが許されたから怖気おじけづいたのだろう。岩流に立合を申込んだと云って自分に箔をつけるつもりの目算が外れたからよ」
巌流島 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
やはり専助さ。自分へ心が傾きながらも、お藤はまだ半七郎に未練があると思ったんだ。一と思いに殺したが、そうまでするとお藤も怖気おぞけを振った。
この頃年齢五十五歳、幕府の老中若年寄などさえ、彼の名を聞くと怖気おぞけを揮い、「恐ろしい人物! 恐ろしい人物!」こう云って憚かったほどである。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
なぜなら、この事務局の全機構を形成している十人ばかりの官吏は、それでなくてさえいい加減怖気おぞけをふるっていたからである。
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
らでも前日の竹藪以来、怖気おぢけきたる我なるに、昨夜さくやの怪異にきもを消し、もはや斯塾しじゆくたまらずなりぬ。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「うむ……」と詩人はうめくやうな声をして、少し後退あとじさりした。まるで見知らぬ男の掌面に怖気おぢけづいたやうだつた。
ところが後の二人の白い騎士と、青い騎士とは、明るいうちは、それは強さうなことを言つてをりましたが、とつぷりと日がくれてしまつては、急に怖気おぢけがついて一歩も馬の足をすゝめることができなくなりました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
あたしは怖気こわげだった。気狂いが、白粉をつけだしたりしてどうなるのかと——
「おや、泥棒か知ら。」とお菊は今夜に限って急に怖気こわげ立った。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
はて怖気こわげちて、
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
米友に一喝いっかつされた女中たちは、怖気おぞげをふるって雨戸を締めきってしまいました。それがために米友も、張合いが抜けて喧嘩にもならずにしまったのは幸いでありました。
ひつそりと怖気をぢけづく、ほんの一時いちじ気紛きまぐれにつけ込んで、
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)