“おぢけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怖氣31.8%
怖気22.7%
怯気22.7%
怖毛9.1%
怯氣4.5%
恐氣4.5%
悸気4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「人間一人消えてなくなつたよ、——尤も、思ひ立つて何にか頼みに來ても、急に怖氣おぢけづいて歸るのは、若い女にはよくあることだよ。——どんな風をしてゐたんだ、その女は」
らでも前日の竹藪以来、怖気おぢけきたる我なるに、昨夜さくやの怪異にきもを消し、もはや斯塾しじゆくたまらずなりぬ。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
怯気おぢけのついた彼に取つては試験勉強ほど気分を憂欝にするものはなかつた。現代の試験その物、教育その物に幾分、疑ひをいだかずにはゐられなかつた。
花が咲く (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
勇猛なガラツ八も腕の利いた辻斬には怖毛おぢけを振るつて居ります。
怯氣おぢけてい、折折無氣味さうに、眼を轉じて前後を竊視する。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
しばらくしてまたばさりとさはつた、かゝときかゝ山家やまがゆき夜半よはおと恐氣おぢけだつた、婦人氣をんなぎはどんなであらう。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其処に凭りかゝつてゐれば好いんだが、深々と澄み渡つた大海の静かな水を瞑つてゐる眼の先に感ずるだけで、ふらりと吸ひ込まれさうな悸気おぢけを震つた。眩惑に堪へられなかつた。
西瓜喰ふ人 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)