怖気こわげ)” の例文
旧字:怖氣
あたしは怖気こわげだった。気狂いが、白粉をつけだしたりしてどうなるのかと——
「おや、泥棒か知ら。」とお菊は今夜に限って急に怖気こわげ立った。彼女かれは慌てて俯伏して再びよぎを被っていると、枕もとの襖が軋みながらに明いた。長い裾を畳に曳いているらしい衣の音が軽く聞えた。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
はて怖気こわげちて
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)