“唱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とな67.1%
うた24.9%
となう2.0%
となへ2.0%
となえ1.2%
しやう0.8%
となふ0.4%
あ0.4%
との0.4%
カケ0.4%
トナ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「竜手様を、右手に、高く捧げて、大声に願を唱(とな)えるのじゃ——が、言うておきますぞ。どんなことがあっても、拙者は、知らん。」
公爵夫人(こうしやくふじん)は其(その)第(だい)二節(せつ)を唱(うた)ふ間(ま)も、絶(た)えず赤子(あかご)を甚(ひど)く搖(ゆす)り上(あ)げたり搖(ゆす)り下(おろ)したりしたものですから、可哀相(かあいさう)に小(ちひ)さなのが泣(な)き叫(さけ)ぶので
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
学校の規則もとより門閥(もんばつ)貴賤(きせん)を問わずと、表向(おもてむき)の名に唱(となう)るのみならず事実にこの趣意を貫(つらね)き、設立のその日より釐毫(りごう)も仮(か)すところなくして
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
元祿九年因幡國與(と)朝鮮國與(と)之間竹嶋與(と)唱(となへ)候嶋有レ之、此島兩國入合(いりあひ)之如く相成居不レ宜よろしからず候に付、朝鮮之人此邊え參候事を被レ禁候段從
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
されば農家は三年耕して一年の糧(かて)を贏(あま)し、政府も租税の取り心(ここ)ろよく、わが三府六十県の人民、すなわち当今猫も杓子(しゃくし)も唱(となえ)おる、わが三千五百万の兄弟(けいてい)は
禾花媒助法之説 (新字新仮名) / 津田仙(著)
かの長生殿裡(ちやうせいでんり)日月(じつげつ)のおそき處(ところ)、ともに𢌞風(くわいふう)の曲(きよく)を唱(しやう)するに當(あた)りてや、庭前(ていぜん)颯(さつ)と風(かぜ)興(おこ)り、花(はな)ひら/\と飜(ひるがへ)ること、恰(あたか)も霏々(ひゝ)として雪(ゆき)の散(ち)るが如(ごと)くなりしとぞ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
神主(かんぬし)宮氏の家に貞和(ぢやうわ)文明(ぶんめい)の頃の記録(きろく)今に存(そん)せり。当主(たうしゆ)は文雅(ぶんが)を好(このみ)、吟詠(ぎんえい)にも富(とめ)り、雅名(がめい)を正樹(まさき)といふ。余(よ)も同好(どうこう)を以て交(まじはり)を修(おさ)む。幣下(へいした)と唱(となふ)る社家(しやけ)も諸方(しよはう)にあまたある大社也。
もし君が僕の言うことを聞く気があるなら、一つ働いて通る量見になりたまえ。何か君は出来ることがあるだろう——まあ、歌を唄うとか、御経を唱(あ)げるとか、または尺八を吹くとかサ。
朝飯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
死せざるに勝(まさ)る恥があるということの分別はいずれも人後(じんご)に落ちないものであったから、彼等は死を争おうとも、それに異議を唱(との)うるものが一人もあるべきはずがない。
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
相聞・問答の歌は、いつも相手の歌の内容を土台として、おし拡げて行つてゐる。跳ね返しのもあり、あまえるのもあるが、唱(カケ)の歌に与へられた難題を釈(と)く、と云つた態度のはない。
其時(ソノトキ)ノ胸中ハ、何カ向フハ闇夜ノ如クニテ、一向分ラズ、目ヲ瞑(ネム)リ、念仏(ネンブツ)ヲ唱(トナ)ヘテ、一図ニ飛ビ込ンデ鑓(ヤリ)ヲ入レタルニ、何カ手答ヘシタルト覚エシガ、敵ヲ突キ留メタルナリ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)