“唱名”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうみょう84.6%
しやうみやう15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と大声あげて、団扇うちわ太鼓をたたきながら、唱名しょうみょうしているのを、ひょいひょい寝覚ねおぼえのままに聞くほど、おそくまで念じていることがあった。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
片隅なる盲翁めくらおやじは、いささかも悩める気色はあらざれども、話相手もあらで無聊ぶりょうえざる身を同じ枕に倒して、時々南無仏なむぶつ南無仏なむぶつと小声に唱名しょうみょうせり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
然るに傳吉は昨夜より牢内らうない切繩きりなはを入れて彌々明日死罪しざいと申事故一ねん唱名しやうみやうしてかね覺悟かくご致しける所ろ折節をりふし牢役人らうやくにん來り傳吉に向ひ偖々さて/\其方は仕合者なりすでに死罪にけつし明日くび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ればいけのふちなるつちを、五六すんはなれてきりなかに、唱名しやうみやうこゑりんおと深川木場ふかがはきばのおりうあねかどまぎれはない。しかおもて一脈いちみやく線香せんかうにほひに、學士がくしはハツとわれかへつた。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)