“一脈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちみゃく50.0%
いちみやく50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「たとへ法然上人ほうねんしょうにんにすかされまゐらせて念仏して地獄じごくにおちたりとも、さらに後悔こうかいすべからずさふらふ」という親鸞しんらんの言葉と、一脈いちみゃく相通あいつうずるところがあるからなのかもしれない。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
れば池のふちなるれ土を、五六寸離れて立つ霧の中に、唱名しょうみょうの声、りんの音、深川木場のお柳が姉のかどまぎれはない。しかおもてを打つ一脈いちみゃく線香せんこうにおいに、学士はハッと我に返った。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
碧潭へきたん一脈いちみやくらんきて、ゆかしきうすものかげむとおぼえしは、とし庄屋しやうやもりでて、背後うしろなる岨道そばみちとほひとの、ふとたゝずみて見越みこしたんなる。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それはさておき、私のうちの一脈いちみやくは、開戰と同時に皆がムヅムヅムヅとして來たやうだつた。それは、好戰國民などといつてもらひたくない、哀れな江戸ツ子の血潮のたぎりだととつてやりたい。
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)