“岨道”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そばみち85.7%
そわみち7.1%
そはみち3.6%
ほそみち3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わざと往き来の淋しい崎嶇きくたる岨道そばみちを、八瀬やせの方へ辿って行った千手丸の後姿が、夜な/\彼の夢の中で、小さく/\遠くへ消えた。
二人の稚児 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
また山を越えると、踏まえた石が一つゆるげば、千尋ちひろの谷底に落ちるような、あぶない岨道そわみちもある。西国へ往くまでには、どれほどの難所があるか知れない。それとは違って、船路は安全なものである。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
丁度そこへグレシア人の息子が、葡萄畠の上の岨道そはみちを踏みはづした真似をして、娘の足元に倒れるやうに、落ちて来た。
センツアマニ (新字旧仮名) / マクシム・ゴーリキー(著)
はるかの岨道ほそみちを乞食てい盲目めくらの男と手引てびき女が行くのが見えた。自動車は追い迫った。
黒白ストーリー (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)