二人の稚児ふたりのちご
二人の稚児は二つ違いの十三に十五であった。年上の方は千手丸、年下の方は瑠璃光丸と呼ばれて居た。二人は同じように、まだ頑是ない時分から女人禁制の比叡の山に預けられて、貴い上人の膝下で育てられた。千手丸は近江の国の長者の家に生れたのだそうである …
作品に特徴的な語句
たなぞこ とこし うわ 囚人とりこ しょう けがら かおり 先達せんだち うず 対面たいめ 生暖なまあたゝか あや 何処いずく ひと 商人あきうど かたじけな あわたゞ 物怪ものゝけ あるじ 今日きょう 何故なにゆえ 前世さきのよ かい もと 嘲笑あざわら 宿しゅく たゝず おん つゝが ゆびさ それがし ことわり あば 禁制きんぜい いまし たと 脇士わきじ 膝下ひざもと 遊女あそびめ 一期いちご 不便ふびん ぬし 乳人めのと 二十はたち 五濁ごじょく 仮形けぎょう 伽噺とぎばなし ためし 八瀬やせ 勤行ごんぎょう いや 嚠朗りゅうろう 在家ざいけ ほこり ちり 天竺てんじく 女人にょにん 女子おなご 奴僕ぬぼく なだ 尾上おのえ 岨道そばみち 崎嶇きく とばり 弥勒みろく 形相ぎょうそう 得度とくど かえ なさけ 手疵てきず 数多あまた しりぞ 明日あす いわ 楣間びかん 横川よかわ 深山みやま 渾身こんしん みなもと つぶ 無間むげん 狭霧さぎり 獰悪どうあく いらか 生物いきもの 甲高かんだか 眼瞼まぶた 稚児ちご きずな ふち むれ ひじり 胡散うさん 脚下あしもと 艷冶えんや