“渾身”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こんしん94.6%
みうち4.1%
からだじゅう1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、彼はそれを両手に抱くと、片膝砂へついたまま、渾身こんしんの力をふるい起して、ともかくも岩の根をうずめた砂の中からは抱え上げた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
体が冷えて、爪に血の色がせて来ると、医師いしゃがやって来て注射を施した。患者はしばらくのまに渾身みうちが暖まって来た。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そして、ふと紙のうえをきしる万年筆の音が、耳にふれて来ると、渾身からだじゅうの全神経がそれにあつまって来て、向返ってその方を見ない訳にいかなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)