“みうち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミウチ
語句割合
身内37.0%
御内12.6%
親戚8.7%
身中6.3%
身裡4.7%
身体3.1%
親族3.1%
全身2.4%
体内2.4%
渾身2.4%
通身1.6%
骨肉1.6%
體内1.6%
満身1.6%
隷属1.6%
親内0.8%
三撃0.8%
刑事0.8%
同種0.8%
家族0.8%
海内0.8%
肉親0.8%
血縁0.8%
親類0.8%
身家0.8%
身體0.8%
骨内0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いたずらに、もてあそんでいた三味線みせんの、いとがぽつんとれたように、おせんは身内みうちつもさびしさをおぼえて、おもわずまぶたあつくなった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
右大将小松殿の御内みうちでも、成田兵衛為成なりたのひょうえためなりと、弓矢にしられた父をもつ寿童丸だぞ。——罰がなんじゃ。あたらばあたってみるがよい。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
イヤイヤあれはれいによりて人間にんげんどもの勝手かって仮構事つくりごとじゃ。乙姫様おとひめさまけっして魚族さかな親戚みうちでもなければまた人魚にんぎょ叔母様おばさまでもない……。
本妻の悋気りんき饂飩うどん胡椒こしょうはおさだまり、なんとも存ぜぬ。紫色はおろか、身中みうちが、かば茶色になるとても、君ゆえならば厭わぬ。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そして、三年前彼がはじめて「グーセフ」を読んだ時から残されている骨を刺すような冷やかなものとうずくような熱さがまた身裡みうちよみがえって来るのでもあった。
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
親方に頭を下げさするようなことをしたかああ済まないと、自分の身体みうちの痛いのより後悔にぼろぼろ涙をこぼしている愍然ふびんさは、なんと可愛い奴ではないか、のうお吉
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たやすく貴嬢がたなごころいだしたまわぬを見てかの君、早く受けたまわずやとさとすように物言いたもうは貴嬢きみが親しき親族みうちの君にてもおわすかと二郎かの時は思いしなるべし、ただわれ
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
袖襟そでえりへ雪を吹入れて全身みうちこゞえいきもつきあへず、大風四面よりふきめぐらして雪をうづ巻揚まきあぐる、是を雪国にて雪吹といふ。
体内みうち病苦くるしみと、唆る様な素朴な烈しい恋の歌と、そして、何がなき頼りなさに心が乱れて、その沈んで行く気持を強い太鼓の響に掻乱される様に感じながら、踊りには左程の興もなく
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
舞踏でもするような運歩あしどりで部屋のうちを跳ね廻ッて、また床の上へ来るとそのまま、其処そこ臥倒ねたおれる拍子に手ばしこく、まくらを取ッてかしらあてがい、渾身みうちを揺りながら
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ましてや往来ゆきゝの人は通身みうち雪にいられて少時すこしのま半身はんしんゆきうづめられて凍死こゞえしする㕝、まへにもいへるがごとし。
四辺あたりが静かになって、人が寝静まってしまうと、骨肉みうちのものや、知っている人の死にかかっている枕元に坐って見守っていると、刻々に襲い来る、不安と恐怖に怪しく胸の鼓動の高まるのを覚える。
夜の喜び (新字新仮名) / 小川未明(著)
體内みうちの病苦と、唆る樣な素朴な烈しい戀の歌と、そして、何がなき頼りなさに心が亂れて、その沈んで行く氣持を強い太皷の響に掻き亂される樣に感じながら、踊りには左程の興もなく
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
をどりといふもをけうちいもあらふがごとし。ゆゑに人みな満身みうちあせをながす。第七をどり目にいたりて普光寺ふくわうじ山長やまをとこ耕夫さくをとこの長をいふ)手にさゝらもち、人の手輦てぐるまのりて人のなかへおし入り大音だいおんにいふ。
うちにいよ/\不平は懐けど露塵ほども外には出さず、義理の挨拶見事に済まして直其足を感応寺に向け、上人の御目通り願ひ、一応自己が隷属みうちの者の不埓を御謝罪おわびし、我家に帰りて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
親類親内みうちもそれぞれ退き取って独り新しい位牌いはいに向うと、この時始めて身も世もあられぬ寂しさを覚えたのである。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
と言ってほかに力になるような親内みうちらしい親内もないものだから、私一人ぼっちで本当に困ってしまったんだよ。
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
あはれ始めの一撃ひとうちにてくびすを擧げし彼等の姿よ、二撃ふたうち三撃みうちを待つ者はげにひとりだにあらざりき 三七—三九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
これア何か大事件おおごとがあったのだと思ったから、早速本庁の刑事みうちへ電話を掛けて聞いて見ると、昨夜にも今朝にも大事件なんてえものは無かったと言います。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
おおきさ犬の如くなれど、何処どこやらわが同種みうちの者とも見えず。近づくままになほよく見れば、耳立ち口とがりて、まさしくこれ狐なるが、その尾のさきの毛抜けて醜し。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
どこまでも執着しゅうじゃくつよわたくしは、自分じぶん家族みうちのこと、とりわけ二人ふたり子供こどものことがにかかり、なかなか死切しにきれなかったのでございます。
作州英田あいだ海内みうち村田中氏の文書に「倉敷山下において成行の処云々」、江州八幡の天正十四年の文書には、宛名を安土あづち山下町中としてある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
良吉はお札のことから、ふと昔話などに耽つたが、肉親みうちかかはつた話は元から好まないので、妻に向つてさへ滅多に話したことはないのだつた。
母と子 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
叔母が汲んで出す別離わかれの茶——其色も濃く香も好いのを飲下した時は、どんなにか丑松も暖い血縁みうちのなさけを感じたらう。道祖神の立つ故郷ふるさとの出口迄叔父に見送られて出た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
幾が親類みうち隣家となり一人ひとりそんながございましてね、もとはあなたおとなしいで、それがあの宗旨の学校にあがるようになりますとね、あなた、すっかりようすが変わっちまいましてね
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
そしてもはや、自分の身家みうちのものに対するやうに、人の心持を気づかってたのだ。
(新字旧仮名) / 素木しづ(著)
掻拂かつぱらを、ぐる/\きに、二捲ふたまきいてぎり/\と咽喉のどめる、しめらるゝくるしさに、うむ、とうめいて、あしそらざまに仰反のけぞる、と、膏汗あぶらあせ身體みうちしぼつて、さつかぜめた。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
妾実は家も骨内みうちもない孤児だが、ふと君を一日まいらせてより去りがたく覚えた熱情の極、最前のようなうそいたも、お前と夫婦に成田山なりたさん早く新勝寺しんしょうじを持って見たいと聞いて