“肉親”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にくしん50.0%
しんみ12.5%
はらから12.5%
みうち12.5%
オヤコ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女かのぢよは、片山かたやま一人ひとりためには、過去くわこの一さいてた。肉親にくしんともたなければならなかつた。もつとも、母親はゝおや實母じつぼではなかつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
お前たちは、ほかに肉親しんみの者が居ないからホントウの兄妹きょうだいみたようなもんだ。ハハハハハハ
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
痴鈍ちどんな童、故あって、郷里にもうとまれ、とかく、肉親はらからたちとも、折合いのむずかしい者故、長く、当家の下僕のうちになと、飼いごろしに
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
良吉はお札のことから、ふと昔話などに耽つたが、肉親みうちかかはつた話は元から好まないので、妻に向つてさへ滅多に話したことはないのだつた。
母と子 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
その後を祖母が耕二の顔に向つて「フンフンフン」といふ咬みつきたいやうな、肉親オヤコ仲間以外では決してされることのない笑ひを一つかけた。
耕二のこと (新字旧仮名) / 中原中也(著)