“しんみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シンミ
語句割合
親身72.3%
真身9.2%
真味6.2%
肉身4.6%
心身1.5%
眞身1.5%
真実1.5%
肉親1.5%
骨肉1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その服装がいかにも生活の不規則なのと窮迫しているのを思わせると、葉子は親身しんみな同情にそそられるのを拒む事ができなかった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
彼女は間もなく重患でどっと床就とこづいたが、誰一人真身しんみに介抱をしてくれる者もなく、あわれ寂しく死んで行った。
情状酌量 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
すると、娘ははじめて自分の知識が真味しんみに私をよろこばせるらしいのに、張合いを感じたらしく、口を継いで語った。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
母の肉身しんみの弟ではあつたが、顔に小皺の寄つた、痩せて背の高い母にはすこした所がなく、背がずんぐりの、布袋ほていの様な腹、膨切はちきれる程酒肥りがしてゐたから、どしりどしりと歩くさま
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
御讓り受の有やうに御辛抱こそ肝要かんえうなれ然樣さへ成ば何事も御心任せに成事と心身しんみかけたる久八が親兄弟おやきやうだいも及ばぬ異見に千太郎はたゞ茫然ばうぜんとして居たりしかば久八はなほことばを改ためて若旦那只今は何を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何處どこからかうおまへのやうなひとれの眞身しんみあねさんだとかつてたらどんなにうれしいか、くびたまかじいてれはそれぎり往生わうじやうしてもよろこぶのだが
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わたくしめはきちと申す不束ふつつかな田舎者、仕合しあわせに御縁の端につながりました上は何卒なにとぞ末長く御眼おめかけられて御不勝ごふしょうながら真実しんみの妹ともおぼしめされて下さりませと
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お前たちは、ほかに肉親しんみの者が居ないからホントウの兄妹きょうだいみたようなもんだ。ハハハハハハ
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ですから、骨肉しんみの旦那様よりか、他人の奥様に憎悪にくしみが多く掛る。町々の女の目はほめるにつけ、そしるにつけ、奥様の身一つに向いていましたのです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)