“しん/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
森々35.0%
深々20.0%
駸々15.0%
寂々10.0%
心身5.0%
津々5.0%
秦々5.0%
身心5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かは可恐おそろしさに氣落きおちがして、ほとんこしたないをとこを、女房にようばういて、とほくもない、ゑんじゆ森々しん/\つた、青煉瓦あをれんぐわで、藁葺屋根わらぶきやねの、めう住居すまひともなつた。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
深々しん/\更渡ふけわたり、八ツの鐘がボーンと響く途端に、主人あるじが勝五郎を揺起ゆりおこしました。
彼は一方には神の如く一方には悪魔の如く眺められたる者は之に因るのみ。然れども駸々しん/\たる時勢の潮流は日々に彼れの党派を加へ来りて、天下の幾分は殆んど福沢的に化するに至れり。
明治文学史 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
日がおそろしく早く暮れてしまふだけ、長いはすぐに寂々しん/\け渡つて来て、夏ならば夕凉ゆふすゞみの下駄げたの音にさへぎられてよくはきこえない八時か九時のときかねがあたりをまるで十二時のごとしづかにしてしまふ。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
このあひだにありて憂愁いうしうはらり、心身しん/\なぐさめたるものは、じつ灌水くわんすゐなりとす。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
いずれも市井しせいの特色を描出えがきいだして興趣津々しん/\たるが中に鍬形蕙斎くわがたけいさいが祭礼の図に、若衆わかいしゅ大勢たいぜい夕立にあいて花車だしを路頭に捨て見物の男女もろともに狼狽疾走するさまを描きたるもの
夕立 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もゝの流れしとふ事を始め、其咄そのはなしたね夭々よう/\として其葉そのは秦々しん/\たり。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
こと青年輩せいねんはい身心しん/\發育はついく時代じだいにあるものには、いまよりこのはふ實行じつかうして體力たいりよく培養ばいやうし、將來しやうらい大成たいせいはかことじつ肝要かんえうならずや。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)