“しんじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
信心32.3%
深甚21.0%
神人11.3%
清人8.1%
真人6.5%
信神4.8%
身心3.2%
新人3.2%
深心3.2%
心神1.6%
晋人1.6%
眞人1.6%
秦人1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、信心しんじんぶかいおかげで、神さまのおめぐみによって、切りとられたお妃さまの手首てくびが、もういちど、もとのようにはえたのです。
悲壮の美あり、崇高の観念あり。汚辱おじょくも淫慾も皆これ人類活力の一現象ならずして何ぞ。彼の尊ぶ所は深甚しんじんなる意気の旺盛おうせいのみ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
筆はおのづから勢を生じて、一気に紙の上をすべりはじめる。彼は神人しんじん相搏あひうつやうな態度で、殆ど必死に書きつづけた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
善重氏は、文墨ぶんぼくのたしなみがあり、菅原白竜山人のかけ幅や、板垣退助伯が清人しんじん霞錦如かきんじょの絵に題字せられた幅物などを愛蔵せられて、私たちの見るに任せられた。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
「この河北には、どうして、かくも忠義な士が多いのか。思うに袁紹は、こういう真人しんじんを用いず、可惜あたら、野へ追いやって、ついに国を失ってしまったのだ」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時のことを想い出して信神しんじんも信神であるが、これだけのことをきずたわまず、毎日々々やり透すということは普通のものに出来ることではない。
「参禅は身心しんじん脱落なり」(禅の修業の目的は精神肉体の捉われから解き放たれることだとの意)
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
立ちかかへ脊丈をあまるチエロの棹新人しんじんはかなし指にそだたく
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
わが国にむまれんとおもわんものは。三種さんじゅの心をおこしてすなわち往生す。なにをか三とする。一には至誠心しじょうしん。二には深心しんじん。三には廻向発願心えこうほつがんしんなり。三心を具せるものは。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
脳は乱れ、神経は荒れ、心神しんじん錯乱して是非の分別も付かない。たださしあたッた面目なさに消えも入りたく思うばかり。叔母を観れば、薄気味わるくにやりとしている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ただ、後に魏を取った司馬しんそむいて敗れ去ったため、晋人しんじんの筆に悪く書かれてしまったものとみえる。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
得て忽ちひら悟道ごだう明門みやうもん無位むゐ眞人しんじん至極にしたる白鳥の毒氣殊更の坊より大源たいげんと法名をたまはり無量庵の主になほりたり然るに汝は計略けいりやく首尾能しゆびよくおこなひしと心得我が女房をつまとなし我が娘里を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
主命を辱しむること、見よ、かくのごとし、既に仁恵といういずくんぞ越人えつじん秦人しんじんとを分たん、されどもこれをおきてと謂わば、また論ずるに足らざるなり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)