“真人”のいろいろな読み方と例文
旧字:眞人
読み方割合
しんじん33.3%
まひと25.0%
ひじり8.3%
ほんもの8.3%
まっと8.3%
まびと8.3%
マヒト8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
気味の悪い笑い声にギョッとしながらも、悟浄は、この乞食こそあるいは真人しんじんというものかもしれんと思うた。この言葉が本物ほんものだとすればたいしたものだ。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
鹿爪らしく何の朝臣あそんだの、何のむらじだの、宿禰すくねの、真人まひとの、県主あがたぬしのと、それぞれ昔の貴族豪族の姓を名乗っていた時代が近く五十年前にあったのである。
数日之後ひをへて、皇太子近習者つかまつるものを召して、かたりて曰く、先の日、道に臥せる飢者は、其れ凡人ただびとあらじ、必ず真人ひじりならむ。使を遣して視しめたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
かたちかおをもって、人物を選りわけていたら、偽者ばかりつかんで、真人ほんものを逸しましょう。そうそう、むかし禰衡ねいこうという畸人きじんがいましたが、丞相は、あの人間さえ用いたではありませんか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今も現に同郡に真人まっと村がある。
「ケット」と「マット」 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
同月二十五日、太政大臣忠平から、中宮少ちゆうぐうせう進多治しんたぢ真人まびと助真すけざねに事の実否を挙ぐべき由の教書を寄せ、将門を責めた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
志斐老女が、藤氏トウシ語部カタリベの一人であるやうに、此も亦、この当麻タギマの村の旧族、当麻真人マヒトの「ウヂ語部カタリベ」、亡び残りの一人であつたのである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)