“凡人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼんじん47.4%
ただびと31.6%
ぼんにん10.5%
ただひと5.3%
たゞ(びと)5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいは俺達のような凡人ぼんじんには考えも及ばないような深奥なる境地に到達してしまったのかもしれんぞ。いや、そうかもしれんのだ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
数日之後ひをへて、皇太子近習者つかまつるものを召して、かたりて曰く、先の日、道に臥せる飢者は、其れ凡人ただびとあらじ、必ず真人ひじりならむ。使を遣して視しめたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
凡人ぼんにんは存在のうちに住す、其一生は観念なり。詩人哲学者は存在のほかに遊離す、観念は其一生なり。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
凡人ただひとの耳にはいらじ天地あめつちのこころを妙にらすわがうた
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
あかにまみれしおもかげの、何処いづこにはいかならんき処ありとも、凡人たゞ(びと)の目に好しと見ゆべきかは、恐ろしく気味悪く油断ならぬ小僧と指さゝるゝはては、警察にさへ睨まれて、此処の祭礼かしこの縁日
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)