“ひじり”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒジリ
語句割合
85.0%
聖者4.0%
聖人4.0%
聖僧3.0%
大人1.0%
真人1.0%
聖帝1.0%
非事吏1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただに後の学侶・ひじり等の区別ばかりでなく、奈良朝頃からすでに、その行によって、法師にも浄行智行の分業があったものらしい。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
一つは枯れて土となり、一つは若葉え花咲きて、百年ももとせたたぬ間に野は菫の野となりぬ。この比喩ひゆを教えて国民の心のひろからんことを祈りし聖者ひじりおわしける。
詩想 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ウルピノさん聖人ひじりおつしやつたやうに、むかしから色々いろ/\口碑くちつたへのあるなかで、船旅ふなたびほど時日ときえらばねばならぬものはありません、凶日わるいひ旅立たびだつたひと屹度きつと災難わざはひ出逢であひますよ。
こゝろ夜叉やしゃ! うつくしい虐君ぎゃくゝんぢゃ! はとはねからすぢゃ! 狼根性おほかみこんじゃう仔羊こひつじぢゃ! 神々かう/″\しうてこゝろさもしい! 外面うはべとは裏表うらうへ! いやしい聖僧ひじり氣高けたか惡黨あくたう! おゝ、造化主ざうくわしゅ
夫れ大人ひじりのりを立つる、ことわり必ず時に随ふ。いやしくも民にくぼさ有らば、何ぞ聖造ひじりのわざたがはむ。まさ山林やま披払ひらきはら宮室おほみや経営をさめつくりて、つゝしみて宝位たかみくらゐに臨み、以て元元おほみたからを鎮むべし。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
数日之後ひをへて、皇太子近習者つかまつるものを召して、かたりて曰く、先の日、道に臥せる飢者は、其れ凡人ただびとあらじ、必ず真人ひじりならむ。使を遣して視しめたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
かれ人民富めりとおもほして、今はと課役おほせたまひき。ここを以ちて、百姓おほみたから榮えて役使えだちに苦まざりき。かれその御世を稱へて聖帝ひじりの御世一一とまをす。
増福院に蔵する所の上人の消息文は「蓮華谷御庵室」へ宛てたもので、鷲峰師の説明に依ると、此の宛て名の主は所謂「高野非事吏ひじり」の祖明遍上人(少納言入道信西末子)のことであるという。
覚海上人天狗になる事 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)