“若衆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わかいしゅ45.1%
わかしゅ13.4%
わかいしゆ12.2%
わかしゅう4.9%
わかいし4.9%
わかいしゅう4.9%
わけえしゅ2.4%
わかしゆ2.4%
ニセ2.4%
わけいし1.2%
わかいしう1.2%
わかしう1.2%
わかもの1.2%
わけいしゅ1.2%
わけえしゆ1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お代り、お代り、あちらの方でもお代りとおっしゃる、こちらの方でも……おいきた、若衆わかいしゅ、こっちへ出しな。さあ、お待遠さま——
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『人の若衆わかしゅを盗むよりしては首を取らりょと覚悟した』と、大声おおごえに歌をうたいながら、織田殿おだどのの身内におにと聞えた柴田しばたの軍勢をなびけました。
おしの (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
きちさんとふのは地方町ぢかたまちの小学校時代の友達で、理髪師とこやをしてゐる山谷通さんやどほりの親爺おやぢの店で、れまで長吉ちやうきちの髪をかつてくれた若衆わかいしゆである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ところが花前はなまえ評判ひょうばんは、若衆わかしゅうのほうからも台所だいどころのほうからもさかんにおこった。花前は、いままでに一もふたりの朋輩ほうばいと口をきかない。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
町幅が狭いんですから、すれ違って前へ駆け抜けたと思うと、振返った若衆わかいしと一所に、腕車の上から見なすったのは先刻さっきのお嬢様、ええ、お夏さん。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
坂東美津江や常磐津金蔵を崇拝した当時の若衆わかいしゅうの溢れみなぎる熱情の感化に外ならない。
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
とっさん、そうするとね、其処へ一本差した海鼠襟なまこえりの合羽を着た侍が這入へえって来てね鰻を食いながらコソ/\話をして、その侍が先へけえっちまってから飯を食ってサ、若衆わけえしゅ
菱川ひしかはの浮世絵に髣髴はうふつたる女や若衆わかしゆの美しさにも鋭い感受性を震はせてゐた、多情なる元禄びとの作品である。「元禄びとの」、——僕は敢て「元禄びとの」と言つた。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
沖縄では、日本の若衆歌舞妓をまねたものを、若衆ニセ(似せともとれる)念仏ネンブツと言うた時代もあつた(伊波普猷氏の話)。あの島へは、念仏聖が早くから渡つてゐる。
庄「いよ、違っても違わんでもの時に挽いた若衆わけいしと云やア何にも云わず五十円で買おうが、決して他言をしてくんなさんな」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
へえ頂戴ちやうだいを……うも流石さすが御商売柄ごしやうばいがらだけあつて御主人ごしゆじん愛嬌あいけうがあつてにこやかなお容貌かほつき番頭ばんとうさんから若衆わかいしう小僧こぞうさんまでみな子柄こがらいなモシ、じつしいやうですな
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
かつ渡世とせいいたすなり何ぞ御用ならば上り給へと申をさいはひに草鞋わらぢぬいあがるに未だて居たる權三をおこし右の事をはなせば早速さつそく起出おきいでかほあらひ見るに十四五の若衆わかしう旅裝束たびしやうぞくなれば駕籠かご相談さうだんと心得て挨拶あいさつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さかしたは、左右さいう植木屋うゑきや屋外をくぐわい足場あしばまうけ、半纏着はんてんぎ若衆わかもの蛛手くもでからんで、造菊つくりぎく支度最中したくさいちうなりけり。く/\フと古道具屋ふるだうぐやまへつ。彌次やじいはく、茶棚ちやだなはあんなのがいな。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
國「そりゃア存じて居ります、おい若衆わけいしゅさんえってもいゝよ」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこらの尼つ子がふりけえつてみるほどいい若衆わけえしゆになつた