若衆わかいし)” の例文
町幅が狭いんですから、すれ違って前へ駆け抜けたと思うと、振返った若衆わかいしと一所に、腕車の上から見なすったのは先刻さっきのお嬢様、ええ、お夏さん。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
湯呑へ入れて店の若衆わかいしに隠して食べて居るから、お母さんお呉れって云ったら、らないと云ってね、広がって居るから縫物しごとを踏んだら突飛して此処こゝを打って、あごへ疵が出来たの
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
鰌のお汁に玉子焼で……貴方召上らぬが一猪口いっちょこ酒をつけて持って来て……アハヽ一猪口が分らねえな可笑しい……尤も千万だ……何しろね若衆わかいしが来て居るからおまんまべさせて、お酒を飲ましておくれ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
若衆わかいしさんこちらへ。」
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)