“一猪口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとちょく30.0%
いっちょこ20.0%
ひとちょこ20.0%
いっちょく10.0%
いつちよこ10.0%
いッちょこ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お父様は一猪口ひとちょくくらいしか召上らないので、私が口取くちとりを食べている傍で、皆の様子を機嫌よく見ていられます。車夫もその日は優待です。お母様のおみやげは折詰でした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
引付ひきつけも済んで台の物が這入はいりますから、一猪口いっちょこって座敷も引け、床になりましたが、もとより田舎侍でありますから、小増は宵に顔を見せたばかりで振られました。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
まだよくの言えば、おんとお孝と対向さしむかいで、一猪口ひとちょこる処をですだ、敷居の外からでもい、見ていたいものですだ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あんまけえりが遅いから様子を聞きにこうと思って居りました、おっかさんのめえは仕方がねえから、前橋めえばしの新兵衞さんが来て海老屋で一猪口いっちょく始まって居りやすと云って置きやした
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
これから釣堀つりぼりへまゐりますと、男女なんによ二人連ふたりづれゆゑ先方せんぱうでもかして小間こまとほして、しゞみのおつけ、おいも煑転につころがしで一猪口いつちよこ出ました。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
塩町しおちょうと云う処に、相模屋さがみやと云う料理茶屋が有ります。此家これ彼地あちらでは一等の家でございます。或日あるひのこと、桑原治平くわばらじへいと云う他所よそへ反物を卸す渋川しぶかわ商人あきんどと、茂之助は差向いで一猪口いッちょこりながら
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)