“飲”のいろいろな読み方と例文
旧字:飮
読み方割合
の43.9%
や17.8%
い9.8%
あが6.6%
のみ3.8%
のま2.4%
のん2.1%
た2.1%
あ1.7%
いん1.4%
のむ1.4%
いけ1.0%
みずか0.7%
みづか0.7%
あお0.3%
か0.3%
き0.3%
く0.3%
くら0.3%
すご0.3%
たべ0.3%
ほ0.3%
みず0.3%
め0.3%
ノ0.3%
ミヅカ0.3%
ヲ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから、小人(こびと)はカラスたちの食べものを七つの小さなおさらにのせ、飲(の)みものを七つの小さなさかずきにいれて、もってきました。
二人のうしろに喰いついて、ひょろ松が渋しぶ立場へ入ると、アコ長ととど助は落着いたもので、芋豆腐(いもどうふ)を肴にいっぱい飲(や)りだした。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
私も近頃は、少しは飲(い)ける口でもあり、一家そろって、以前の貧苦を語り草に、晩の御膳でもいただいたら、どんなに愉悦(ゆえつ)かわかりません。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それより、もっと、ぐんぐんお飲(あが)りよ、楽しみは、ゆっくりあとにした方がたのしみだ。どうせあとで売物、壊しちゃあ駄目だ」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
抑(そもそ)も私の酒癖(しゅへき)は、年齢の次第に成長するに従(したがっ)て飲(のみ)覚え、飲慣れたと云(い)うでなくして、生(うま)れたまゝ物心(ものごころ)の出来た時から自然に数寄(すき)でした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其証拠とも云う可(べ)きは寝床の用意既に整い、寝巻及び肌着ともに寝台の傍(わき)に出(いだ)しあり猶(な)お枕頭(まくらもと)なる小卓(ていぶる)の上には寝際(ねぎわ)に飲(のま)ん為なるべく
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
又或(あ)るとき是(こ)れは私の大失策、或る夜(よ)私が二階に寝て居たら、下から女の声で福澤さん/\と呼ぶ。私は夕方酒を飲(のん)で今寝たばかり。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しゃくり上げ歔欷(しゃくりあげ)して泣き出し、ああ情ない親方、私を酔漢(よっぱらい)あしらいは情ない、酔ってはいませぬ、小蝶なんぞは飲(た)べませぬ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『まだ酔っていらっしゃる。そんな説教を長々としているものだから、彼方(むこう)から何か参りました。はやく飲(あ)がっておしまいなさい』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
子曰く、賢なるかな回や、一箪(いったん)の食(し)、一瓢(いっぴょう)の飲(いん)、陋巷(ろうこう)にあり。人は其の憂いに堪(た)えざらんも、回は其の楽しみを改めず。賢なるかな回や。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
一 女は常に心遣(こころづか)ひして其身を堅く謹(つつしみ)護(まもる)べし。朝早く起き夜は遅く寝(い)ね、昼は寝(いね)ずして家の内のことに心を用ひ、織(おり)縫(ぬい)績(うみ)緝(つむぎ)怠(おこたる)べからず。又茶酒抔(など)多く飲(のむ)べからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
もう飲(いけ)やせぬ、と空辞誼(そらじぎ)は五月蠅ほど仕ながら、猪口もつ手を後へは退かぬが可笑き上戸の常態(つね)、清吉既馳走酒に十分酔たれど遠慮に三分(ぶ)の真面目をとゞめて殊勝らしく坐り込み
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ここに馬車の休憩所ありて、馬に飲(みずか)い、客に茶を売るを例とすれども、今日(きょう)ばかりは素通りなるべし、と乗り合いは心々に想(おも)いぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水駅は、人の上にも解せられるが、主として、馬に飲(みづか)ふ駅舎に見立てたのだらう。蒭駅は勿論、馬に飼ふ干草(ヒクサ)をくれる処との考へである。
同じ人間もな……鑄掛屋を一人土間で飲(あお)らして、納戸の炬燵(こたつ)に潜込んだ、一ぜん飯の婆々(ばば)媽々(かか)などと言う徒(てあい)は、お道さんの(今晩は。)にただ、(ふわ、)と言ったきりだ。顔も出さねえ。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馬に水を飲(か)うために。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例によって飲(き)こしめした、朝から赤ら顔の、とろんとした目で、お蔦がそこに居るのを見て
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「酒に飲(く)らい酔って、弟の頭の上で、歌をうたった。踊りを踊っていたじゃないかっ。……馬鹿っ、この馬鹿」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もっともそう言う女房は少し飲(くら)っていたようで、亭主の国府に張合って、朝から濁酒(どぶろく)でも呻(あお)ったんでしょう
お帰りもさることながら、雪の夜は更けても明るうございますし、このお寒さ、せめてお駕籠のうちも暖かにお戻り遊ばすよう、どうぞ、も少しの間、こちらでお飲(すご)しくださいませ
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新「何(なん)だこのたわけめ、これ此処(こゝ)を何処(どこ)と心得て居(お)る、天下の直参の宅へ参って何だ此の馬鹿者め、奥方、宗悦が飲(たべ)酔って参って兎(と)や角(こ)う申して困るから帰して下さい、よう奥方」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
丈八は、冷えたのを飲(ほ)して
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何十里かぶっとばした後、馬も人もようやく疲れてくると、高原の中の小川を求めてその滸(ほとり)に下り、馬に飲(みず)かう。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「お心に蟠(わだかま)りがおありなさるによって、それで飲(め)されるのでござりましょう」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
コーヒー飲(ノ)ンデ明日(アス)知(シ)レヌ命(イノチ)見(ミ)ツメ、溜息(タメイキ)、他(ホカ)ニ手段(シュダン)ナキ、コレラ一万(イチマン)ノ青年(セイネン)ヲ思(オモ)エ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
さゝ(ひ)のくま 日前(ヒノクマ)川に駒とめて、しばし飲(ミヅカ)へ。かげをだに(我よそに)見む
この御酒(ミキ)は、吾が御酒(ミキ)ならず。くしの神 常世(トコヨ)に坐(イマ)す いはたゝす すくな御神(ミカミ)の、神寿(カムホキ) 寿(ホ)きくるほし、豊ほき 寿(ホ)き廻(モト)ほし、まつり来(コ)し御酒ぞ。あさず飲(ヲ)せ。さゝ(仲哀記)
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)