“乳飲”の読み方と例文
読み方割合
ちの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのくもには、おかあさんがすわって、仕事しごとをしていました。また、ほかの一つのくもには、乳飲ちのをおぶったおんなこじきが、のっていました。
空にわく金色の雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
老いたる父母、今からは親のない幼き者たち、乳飲ちのみを抱いている白き面の妻、その甥、その叔父、その姪など、無数の縁者を、きょうの法筵ほうえんに見た。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕が、あたまが重いので、散歩でもしようと玄関を出ると、向うから、車の上に乳飲ちのを抱いて妻がやって来た。顔のせが目に立って、色が真ッ青だ。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)