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乳飲
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ちの
ふりがな文庫
“
乳飲
(
ちの
)” の例文
その
雲
(
くも
)
には、おかあさんがすわって、
仕事
(
しごと
)
をしていました。また、ほかの一つの
雲
(
くも
)
には、
乳飲
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
をおぶった
女
(
おんな
)
こじきが、のっていました。
空にわく金色の雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
老いたる父母、今からは親のない幼き者たち、
乳飲
(
ちの
)
みを抱いている白き面の妻、その甥、その叔父、その姪など、無数の縁者を、きょうの
法筵
(
ほうえん
)
に見た。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
僕が、あたまが重いので、散歩でもしようと玄関を出ると、向うから、車の上に
乳飲
(
ちの
)
み
児
(
ご
)
を抱いて妻がやって来た。顔の
痩
(
や
)
せが目に立って、色が真ッ青だ。
耽溺
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
吐き出すようにこう云ったのは
乳飲
(
ちの
)
み子を膝へかかえ上げ、胸もとをひろげて乳房を出し、それを含ませている二十八、九の、痩せさらばえた女乞食であった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
まだ、この
子
(
こ
)
が、まったく
乳飲
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
のときから、
抱
(
だ
)
いたり、おぶったり、
寝
(
ね
)
かせるとき、うたった
歌
(
うた
)
であります。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
そのとき、ちょうど
門口
(
かどぐち
)
へ
乳飲
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
をおぶった
女
(
おんな
)
こじきが
立
(
た
)
って、
無心
(
むしん
)
をねがったのでした。
空にわく金色の雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人
(
ふたり
)
とも、あまり
年
(
とし
)
がいっていませんのに、もう
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
出
(
で
)
て
働
(
はたら
)
いて、
貧
(
まず
)
しい
一家
(
いっか
)
のために
生活
(
せいかつ
)
の
助
(
たす
)
けをしなければならないのです。
母親
(
ははおや
)
は、
乳飲
(
ちの
)
み
児
(
ご
)
を
抱
(
だ
)
いて
休
(
やす
)
んでいました。
ある夜の星たちの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
乳
常用漢字
小6
部首:⼄
8画
飲
常用漢字
小3
部首:⾷
12画
“乳飲”で始まる語句
乳飲児
乳飲子