“乳飲児”の読み方と例文
読み方割合
ちのみご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背には乳飲児ちのみごおぶって、なるたけ此方こっちの顔を見ないように急いで、通り違ってしまった。きっと、森の中の家に来ているのだろうといった。
凍える女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
……しかしそのうちに乳飲児ちのみごの品夫が、お磯婆さんと一緒に此家ここに引き取られて来るし、仮埋葬かりまいそうになっていた実松源次郎氏の遺骸も、正式に葬儀が行われるしで
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
どれもきまって、小さな、窓がひとつしかない部屋で、そこで炊事もするのだった。幾人かの女たちは腕に乳飲児ちのみごをかかえ、あいたほうの手でかまどの上で仕事をしていた。
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)