“乳呑児”の読み方と例文
旧字:乳呑兒
読み方割合
ちのみご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
叔母のような家庭的な人の口から、意外な答を聞いたという面持で、豊世は母衣蚊屋ほろがやの内にスヤスヤ眠っている乳呑児ちのみごの方を眺めた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
四、五人寄添よりそってひたいをつき合せながら、骨牌かるたを切っているものもあれば、乳呑児ちのみごひざの上にして、鏡に向って化粧をしているものもある。
勲章 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
算哲博士が乳呑児ちのみごのうちに海外から連れて来て、四十余年の間館から外の空気を、一度も吸わせたことがないと云うのだからね
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)