“常態”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じょうたい40.0%
つね20.0%
ノルマル20.0%
じやうたい10.0%
ノウマル10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、ありがとう。持病というものは、ご推察をいただくほど、当人はさして苦痛でもありません。それが常態じょうたいになっておりますから」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
取次いでも無益むやくなれば我が計ふて得させんと、甘くあしらへば附上る言分、最早何も彼も聞いてやらぬ、帰れ帰れ、と小人の常態つねとて語気たちまち粗暴あらくなり
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
どうも常態ノルマルでないようだわ。こんな非常識なひとのいうことにムキになったりしたら、それこそ、こっちがやりきれないことになる。
キャラコさん:03 蘆と木笛 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
のみならず、んなひと常態じやうたいとして、紙入かみいれそこ大抵たいてい場合ばあひには、輕擧けいきよいましめる程度内ていどないふくらんでゐるので、億劫おくくふ工夫くふうこらすよりも、懷手ふところでをして、ぶらりとうちかへはうが、ついらくになる。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
実際、メリイ・セレスト号上の生活は、或る瞬間まで、幸福に、そして常態ノウマルに続けられて来て、其の或る瞬間、突如として乗組員の全部が姿を消したものとしか考えられないのだ。
海妖 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)