“飲口”のいろいろな読み方と例文

読み方	割合
のみぐち	66.7%
のみくち	33.3%

のみぐち

時々酒問屋（さかどんや）の前などを御通りになると、目暗縞（めくらじま）の着物で唐桟（とうざん）の前垂（まえだれ）を三角に、小倉（こくら）の帯へ挟（はさ）んだ番頭さんが、菰被（こもかぶ）りの飲口（のみぐち）をゆるめて、樽（たる）の中からわずかばかりの酒を

創作家の態度 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)

そこの角は河合という土蔵造りの立派な酒屋で、突当りが帳場で、土間（どま）の両側には薦被（こもかぶ）りの酒樽（さかだる）の飲口（のみぐち）を附けたのが、ずらりと並んでいました。主人は太って品のいい人でした。

鴎外の思い出 (新字新仮名) ／ 小金井喜美子(著)

のみくち

おおかめさんは、家（うち）では金が出来てしかたがないのだといった。いつでも、せまいほど家のなかがウザウザして、騒々（そうぞう）しい家（うち）だった。樽（たる）づめのお酒を誰かしら飲口（のみくち）を廻していた。放縦（ほうしょう）だった。

旧聞日本橋：23 鉄くそぶとり（続旧聞日本橋・その二） (新字新仮名) ／ 長谷川時雨(著)

飲	常用漢字 小３ 部首:⾷ 12画
口	常用漢字 小１ 部首:⼝ 3画