“寿”のいろいろな読み方と例文
旧字:壽
読み方割合
ことぶき21.7%
じゅ21.7%
いのち13.3%
ことほ10.0%
ひさ6.7%
ことぶ5.0%
じゆ3.3%
よわい3.3%
ヨ3.3%
ホ1.7%
いのちなが1.7%
ことほぎ1.7%
す1.7%
とし1.7%
ホカヒ1.7%
ホキ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(越後に五年、下野に三年、常陸に十年、相模に七年也)弘長(こうちやう)二年十一月廿八日遷化(せんげ)寿(ことぶき)九十歳。件(くだん)の柿崎(かきざき)の哥も弘法行脚(ぐほふあんぎや)の時(とき)の作なるべし。
媒妁夫婦は一同に礼して、寿(じゅ)の字の風呂敷に包んだ引き物の鰹節籠(かつぶしかご)を二つ折詰(おりづめ)を二つもらって、車で送られてお茶の水停車場に往った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
『思邈(しばく)の云(いは)く。八九月に多く食へば、春にいたりて眼を病む。寿(いのち)を損じ筋力を減らす。妊婦(はらみをんな)これを食へばその子六指(むつゆび)ならしむ』
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
一同(どう)が今日(きょう)の良(よ)き船出(ふなで)を寿(ことほ)ぎ合(あ)ったのもほんの束(つか)の間(ま)、やや一里(り)ばかりも陸(おか)を離(はな)れたと覚(おぼ)しき頃(ころ)から、天候(てんこう)が俄(にわ)かに不穏(ふおん)の模様(もよう)に変(かわ)って了(しま)いました。
振袖が襖の隙間から覗いたかと思うと、千満子、春子、信子、寿(ひさ)子の順に部屋にはいって来た。正月の晴着だった。
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
十蔵はわれを寿(ことぶ)きて杯を飲み干しつ、片目一人、この船に加わりいることをかねて知りたまいしやと問う。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「声名他日当如此、持贈清香梅一枝」は、霞亭が餞別の詩の末二句である。冢は前(さき)に霞亭がために梅を書幌(しよくわう)に画いた大塚寿(じゆ)である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「これは万歳と申しまして、鶴は千年の寿(よわい)を延べ、亀は万年(まんねん)を経(ふ)るとかや、それに則った万歳楽(まんざいらく)、ご覧なされい、ご覧なされい」
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
よなどもいつと関係があるのだらう。よる・よすのよで、善(ヨ)であり、寿(ヨ)であり、穀(ヨ)である。常世のよも或は此かも知れぬ。よるはいつに対する再語根であらうか。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
宮廷の新室寿(ホ)きなる大殿祭(オホトノホカヒ)・鎮魂祭・新嘗祭などに来る異装人、又は、京都辺の大社、平野・松尾などの祭りに参加する山人なども、一つ者であつて、山の神人だ。
村々の祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
睡眠(ねむり)は覚めたろう。翼を鳴らせ、朝霜に、光あれ、力あれ、寿(いのちなが)かれ、鷭よ。
鷭狩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この人に寿(ことほぎ)あって、今すこし生きぬいたらば、自分から脱皮し、因襲をかなぐりすてて、大きな体得を、苦悩の解脱(げだつ)を、現(あき)らかに語ったかもしれないだろうに——
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「ヘエ、竹の皮包にして、お寿(す)もじか何か持って来た様子です。お昼少し前でしたよ」
忽然、うす黒い瞼を落し、まだ三十六歳の若い寿(とし)に終りを告げた。時、建安十五年の冬十二月三日であったという。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
歌垣・嬥歌会(カヾヒ)・新室の寿(ホカヒ)の唱和は、民間の歌謡の発達の常なる動力であつた。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「これのハバカや、薄赤(ウスホ)に白き、万家(ヨロズヤ)の上(エ)に花咲くは、幸(サキク)に咲くらむ、寿(ホキ)くにさくらむ、美(ウツ)し花かも、なりに、」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)