寿ことぶ)” の例文
旧字:
十蔵はわれを寿ことぶきて杯を飲み干しつ、片目一人、この船に加わりいることをかねて知りたまいしやと問う。
おとずれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
御老中様には御存じないかも知りませぬが、あの紐と申しますのは、徳川のお家の長いのを寿ことぶくために、長目に致してございますので、唯今のお言葉で伺ひますと、まるでお家が早く滅びましても……
小次郎法師は、寿ことぶくごとく、一揖いちゆうして
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)