“不穏”の読み方と例文
旧字:不穩
読み方割合
ふおん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で——飢え死にするよりは、と何度も苦い経験のある一揆を、又ぞろ、繰返すらしい不穏ふおんさが、何十ヵ村の同じ痩せ村にうずいていた。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、大石殿ばかりではない、旧浅野家の浪人どもおいおい江戸に参着して、何やら不穏ふおんなことをたくらんでいるという風説もある。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
だが朝来ちょうらいの天候は不穏ふおんをつげ、黒雲が矢のようにとび、旋風せんぷうが林をたわめてものすごいうなりを伝える。と見るまに大粒おおつぶの雨が落ちてきた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)