“旋風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つむじ37.6%
つむじかぜ33.3%
せんぷう24.1%
ツジカゼ2.1%
つじかぜ1.4%
かぜ0.7%
はやて0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、うろたえ騒ぐ刑吏や獄卒をけちらして、一瞬の旋風つむじの如く、盧のからだを奪い去った。肩にかついで逃げ出したものである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たまたま画像えぞうをもって来る者があると、必ず旋風つむじかぜが起ってその画像を空に巻き上げ、どこへか行ってしまうといい伝えておりました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ザザーッと山砂をつつんだ旋風せんぷうが、たえず暗澹あんたんと吹きめぐっている風穴かざあなのなかでは、一しゅんのまも目をいていられないのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
言ひたい傍題ハウダイな事を言つて居る人々も、たつた此一つの話題を持ちあぐね初めた頃、噂の中の大師惠美ヱミノ朝臣の姪の横佩家の郎女イラツメが、神隱しに遭うたと言ふ、人の口の端に旋風ツジカゼを起すやうな事件が
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
三度が三度同じ返答で、紹巴は「ウヘー」と引退ひきさがった。なるほどこの公の歩くさきには旋風つじかぜが立っているばかりではなく、言葉の前にも旋風が立っていた。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
家の壁もところどころげて漆喰下地しっくいしたじがむきだしになっているのは、雨や旋風かぜや、秋の気候の変化など、あらゆる荒天にさらされて来たものと見える。
三輪の萬七と清吉が旋風はやてのやうに追つかけて行くのを、平次は靜かに見やりながら言ふのでした。