“ことほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コトホ
語句割合
44.8%
寿20.7%
言祝20.7%
言祷3.4%
事祝3.4%
言寿3.4%
3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうだ、そこにも部落はある。この谿谷の四方八方部落はどこにでもあるのであって、部落の民は朝起きるとまずご主君の寿命をことほぎ次に朝炊をしたためる。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
新玉の年たちかえる初春の朝、大内山の翠松に瑞雲棚引き、聖寿万歳を寿ことほいで鶴も舞い出でよう和やかな日和。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そして声聞師と呼ばれたこれらの俗法師の徒が、鉦を打って妙幢の本懐を唱えたのも、非人が祝言を述べて相手の福徳を言祝ことほいだのも、つまりは同一動機に出でたものであらねばならぬ。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
天の兒屋の命太祝詞ふとのりと言祷ことほぎ白して、天の手力男たぢからをの神一六、戸のわきに隱り立ちて、天の宇受賣うずめの命、天の香山の天の日影ひかげ手次たすきけて、天の眞拆まさきかづらとして一七
ここに其地そこにます伊奢沙和氣いざさわけの大神の命、夜のいめに見えて、「吾が名を御子の御名に易へまくほし」とのりたまひき。ここに言祷ことほぎて白さく、「恐し、命のまにまに、易へまつらむ」とまをす。
それで常陸風土記ひたちふどきによると一応はこうも事祝ことほいでやった
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
をしへを受けしもろもろの人あつまりて教への親を囲むけふかも言寿ことほぎにつつ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
大伴家持は、天平感宝元年五月十二日、越中国守の館で、「陸奥みちのく国よりくがねを出せる詔書をことほぐ歌一首ならびに短歌」を作った。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)