言祝ことほ)” の例文
情熱的の挨拶が双方の間に取り交わされ不思議の奇遇が言祝ことほがれた。それから双方争うようにして今日までの経験を物語った。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして声聞師と呼ばれたこれらの俗法師の徒が、鉦を打って妙幢の本懐を唱えたのも、非人が祝言を述べて相手の福徳を言祝ことほいだのも、つまりは同一動機に出でたものであらねばならぬ。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
金婚の父と母とを言祝ことほぐと子ら擧り來てつどふよろこび
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
空の大海に漂いながら絶え間無くうたう雲雀ひばりの歌など、地にも天にも春を言祝ことほぐ喜びの声が充ち充ちているが、若い放浪者の顔付には憂鬱ばかりが巣食っている。
死の復讐 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
金婚の父と母とを言祝ことほぐと子ら挙り来てつどふよろこび
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朗かにおほらかに草も木も言祝ことほうたつた。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)