“模様”のいろいろな読み方と例文
旧字:模樣
読み方割合
もよう71.2%
もやう21.2%
ごと1.9%
さま1.9%
デッサン1.9%
パタアン1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また、あるいはそなたも知らぬであろうが、おそれ多いことながら、いまの御所ごしょのお模様もようは、その貧しい人々よりもまさるものがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
無論むろん婿むこがねと一所いつしよで、それは一等室とうしつはあつたかもれない。が、乗心のりごゝろ模様もやうも、色合いろあひも、いまおもふのとまつたおなじである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
濡れ手を拭き拭き私を物蔭に呼びまして「二十歳はたちにもなっとるけん間違いはなかろうが、まだ帰らぬ模様ごとあるけん、そこいらまで見に行ってくれまいか」
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かゝしやま/\と悲鳴を揚げつゝ竹矢来の外へ引かれ行けば、並居る役人も其の後よりゾロ/\と引上げ行く模様さま、今日の調べはたゞ初花太夫一人の為めなりし体裁ていたらくなり。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
感動の純粋な表現以上の、また以外の、一つの模様デッサンも、一つの飾りも、一つの強調アクサンもない。
この因果関係に、近世探偵組織を象徴して、複雑多色なる一つの驚くべき模様パタアンをわれわれは見る。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)