“裾模様”のいろいろな読み方と例文
旧字:裾模樣
読み方割合
すそもよう92.3%
すそもやう7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヴァイオリンを温かに右の腋下えきかまもりたる演奏者は、ぐるりと戸側とぎわたいめぐらして、薄紅葉うすもみじを点じたる裾模様すそもようを台上に動かして来る。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
カラカラと庭下駄が響く、とここよりは一段高い、上の石畳みの土間を、約束の出であろう、裾模様すそもようの後姿で、すらりとした芸者が通った。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白衣びやくえかすかに、撫子とこなつ小菊こぎくの、藤紫地ふじむらさきぢ裾模様すそもやう小袖こそでを、亡体ばうたいけた、のまゝの、……友染いうぜんよ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
むらさき裾模様すそもやうの小そでに金糸の刺繍ぬひが見える。袖からそで幔幕まんまくつなを通して、虫干むしぼしの時の様にるした。そでは丸くてみぢかい。是が元禄げんろくかと三四郎も気がいた。其外そのほかにはが沢山ある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)