“虫干”の読み方と例文
旧字:蟲干
読み方(ふりがな)割合
むしぼし100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その鏡はなんとかいう寺の宝物のようになっていて、明治以後にも虫干むしぼしの時には陳列して見せたそうであるが、今はどうなったか判らない。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
結局は甲冑の如く床の間に飾られ、弓術の如く食後の腹ごなしにもてあそばれ、烏帽子えぼし直垂ひたたれの如く虫干むしぼしに昔しをしのぶ種子となる外はない。
屋敷の名は明らかに云うわけには行かないが、自分は西国さいこくの或る藩中に勤めている者で、あの生成の仮面は主人の屋敷で当夏虫干むしぼしのみぎりに紛失したものである。
半七捕物帳:42 仮面 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ある時は床の間の前で、ある時は蔵の中で、またある時は虫干むしぼしの折に、余はかわる交るそれを見た。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
不昧公は千家へく途中で、急にその日は大徳寺に宝物ほうもつ虫干むしぼしがある事を思ひ出した。
そりや無論むろん道具よ。女に道具以上の價値かちがあツてたまるものか。だがさ、早い話が、お前は大事な着物を虫干むしぼしにして樟腦しやうなうまで入れてしまツて置くだらう。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「ぢや、氣紛きまぐれわたくし虫干むしぼしになさるんですか。」
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
毎年まいねん一度の虫干むしぼしの日ほど、なつかしいものはない。
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ちゝつけで、毎年まいねんとほ虫干むしぼし手傳てつだひをさせられるのも、んなときには、かへつて興味きようみおほ仕事しごと一部分いちぶぶんかぞへられた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そして毎年二度ずつ虫干むしぼしをすることに定めた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)