“虫干”の読み方と例文
旧字:蟲干
読み方割合
むしぼし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
結局は甲冑の如く床の間に飾られ、弓術の如く食後の腹ごなしにもてあそばれ、烏帽子えぼし直垂ひたたれの如く虫干むしぼしに昔しをしのぶ種子となる外はない。
小供のとき家に五六十幅のがあった。ある時は床の間の前で、ある時は蔵の中で、またある時は虫干むしぼしの折に、余はかわる交るそれを見た。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その鏡はなんとかいう寺の宝物のようになっていて、明治以後にも虫干むしぼしの時には陳列して見せたそうであるが、今はどうなったか判らない。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)