“荒布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらめ93.3%
あらぬの6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唇(くちびる)をキュッと結び、寒気を耐えるように、両腕を首の下で締めつけると、ずるりと落ち、荒布(あらめ)の下から、それは牝鹿(めじか)のような肩が現われた。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
人家のない岩蔭に、波が砂を洗って、海松(みる)や荒布(あらめ)を打ち上げているところがあった。そこに舟が二艘(そう)止まっている。船頭が大夫を見て呼びかけた。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
荒布(あらぬの)の前掛を締めた荷揚の人足が水に臨んだ倉の戸口に蹲踞(しゃが)んで凉んでいると、往来際(おうらいぎわ)には荷車の馬が鬣(たてがみ)を垂して眼を細くし、蠅の群(む)れを追払う元気もないようにじっとしている。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)